2013.11.25
PCとスマホサイトで情報の出し方を変えた方がいいと思う理由
PCとスマートフォンでは使うシチュエーションが違うので、情報の出し方をそれぞれ最適化したものにするべき、とは言われており、私もその通りだと思います。
ではなぜそうすべきか、シチュエーションが異なる時の心の動きをもとに理由を掘り下げて考えてみました。
PCとスマホ利用時では、認知資源の消費量が違う
認知資源とは、情報を得たり、注意を払ったり、記憶をしたり、などの知的活動をするための脳のリソースです。
PCサイト閲覧時は、椅子に座るなどし、外からの刺激をほとんど受けない状態で情報を探していることが多いと思います。しかしスマホ利用時は、道を確認したり、人を避けたり、などの注意を払っていることが多いです。(ながら歩きはしないよう啓発がされていますが…)
例えば、飲み会があり、とあるお店へ辿り着かなければいけないとき…
- お店の位置の確認
- 自分の位置の確認(看板や建物などから手がかりを見つける)
- 車などの交通量
- 通りすがる人
- 人混みでの歩く速さ(ぶつからないように、適度に距離を保つ)
- 道路の凸凹などの足元の確認
などに注意を払うと思います。
これだけ注意を払うものが多いと、認知資源はどんどん消費されていきます。PCサイト閲覧時と比べて余裕の無い状態となり、PCサイトでは見つけられたような情報も、スマホサイトでは見つけにくくなります。
少ない認知資源で用事を解決できるようにする
ユーザーに少ない認知資源で用事を解決してもらう為には、知りたい情報を素早く、ストレス無く得られるような設計が必要です。ユーザーの利用シチュエーションを調べ、それに合った情報設計をしなければいけません。
例えば、上記の例であれば…
- お店の地図、住所、電話番号を目立つ位置に配置
- 駅から○メートルや、目印となるような建物の情報掲載
- 地図アプリを立ち上げるリンク
などが必要だと思います。
また、ユーザーがスムーズに情報を得られたという感覚が、そのサイトやお店に好感を持つ一因になるのではないでしょうか。
以上から、PCとスマホで情報の出し方を変えた方がいい理由は、スマホ利用時は認知資源の消費量がPC利用時より多くなるため、と考えます。